ライフドクター長谷川嘉哉の転ばぬ先の知恵(旧:介護事業の知的創造コンサルティング)

ビジネス、勉強、マネープラン、介護、ライフワークバランス……
認知症専門医であり、経営者でもある長谷川嘉哉が人生を10倍豊かにする知恵をお届けします。
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インタビュアー/ポッドキャストプロデューサー:早川洋平(キクタス) 制作協力/和金HAJIME

第21回「商標登録の重要性」

2013年11月 5日 22:30

商標登録をしなくても問題ないと思っている方!"豚は太らせてから食べる"という言葉を知っておきましょう。


■早めに手を打つことが最良の方法!
―今回はどんなお話をしていただけるのでしょうか?

商標登録の重要性についてお話しします。みなさん商標とは何かご存じですか? 商標の定義を調べると「商品を購入したり役務(サービス)の提供を受けたりする消費者が、その商品や役務の出所を認識するために使用される標識(文字、図形、記号、立体的形状など)をいう。消費者は商標によって購入したい商品、または提供を受けたい役務を選択することができる」となっています。

商品の販売や役務の提供が継続されると、その際に使用される商標は消費者に広く知られることとなります。さらに商品や役務の品質のよさが社会に認知されれば業務上の信用力(ブランド)が発生し、「財産的価値」が備わるようになります。

この財産的価値は「特許権」や「著作権」と並ぶ知的財産権の一つと位置づけられ、条約や法律による保護対象となっています。これらを守ることにより産業の発達に寄与し、モノやサービスの提供者の利益を保護することができるのです。

―商標登録とは必須のものなのでしょうか?

経営者の中には「商標登録なんかしなくても問題ない」と言う人が少なからずいます。しかし「豚は太らせてから食べる」という言葉があることを知っておいてください。

例えばAさんが会社を立ち上げ、ある商品名・サービス名を使ってビジネスをしたとします。小規模で行っているうちは何の問題も起きません。ところがビジネスがうまくいき、他店舗展開して売り上げも増えてきたときに次のような文書が突然届くのです。

「あなたが使用している商品名は、当方が以前より商標登録しているものです。使用を即刻中止するか、もしくは金銭的な支払いをお願いします」

ビジネスを始めたばかりならいざしらず、ある程度名前を知られて売り上げも上がってきた段階での変更はかなり難しくなります。結果としてAさんはそれなりのお金を支払うはめになるのです。これこそまさに「豚は太らせてから食べる」です。

―先に商標登録した側はAさんのビジネスが成長するまで待っていたのですか。恐ろしいですね

日本は商標権については「登録主義」です。これは先に登録した者が権利を得られるという原則です。だからこそ自分が考えた商品名・サービス名の使用を開始する前に商標登録をすることが大切なのです。商標登録さえしておけば「商標権侵害」で訴えられることが防げます。

反対に自分がせっかく時間をかけて浸透させた商品名・サービス名とまったく同じ、もしくは極めて類似したもので商売を始めている人がいたらどうでしょうか。お客さまが混乱することはもちろん、自分のお客さまを取られてしまうかもしれません。

商標をきちんと維持・管理していないと、勝手に使われて大損をしてしまう可能性があるのです。かたや商標登録をしていれば「商標権侵害」で使用を止めさせるか、経済的制裁を加えることができます。

商標を使った戦略は「守りに強く、場合によっては攻撃もできる」という優れものです。さらに商標登録をすれば最初は無価値だった商標が時間の経過につれて資産的価値を持つことを理解できます。

―商標登録の手続きはどうすればいいのでしょうか

商標登録は弁理士にお願いします。弁理士は個人発明家や企業に代わって特許権など知的財産権の申請を代行する職業です。

難易度が高い資格で非常にニーズがあり、しかも6000人程度しかいないため希少価値があります。弁理士さんには理系出身者が多いようです。しかしながら態度が横柄でサービス精神に欠ける人もたまに見受けられます。

当グループも過去に痛い目に遭ったことがあります。ある弁理士に依頼したところ時間と費用ばかりかかって、そのあげくに登録できなかったのです。登録できなかった理由も教えてくれませんでした。

そこで次は知人が紹介してくれたファーイースト国際特許事務所の平野泰弘さんにお願いすることにしました。平野さんは手続きのスピードがとても早く、途中経過の報告もしてくれました。費用は成功報酬です。平野さんのおかげで商標はあっという間に登録されました。

実はこのとき二つ商標登録をしたのですが、そのうちの一つは前の弁理士が失敗したものです。みなさんも商標登録の重要性を理解するとともに、弁理士の選択も同様に重要であることを知っておいてください。(了)