1億円リアルメンタープロジェクトは、さらなる成功を目指す志の高い人たちの集まりです。
■参加条件「年収1千万以上」のセミナーとは?
―今回はどんなお話をしていただけるのでしょうか?
平成26年8月7日(木)、江上治さん主催の1億円倶楽部、"リアルメンタープロジェクト"で講演をさせていただきました。1億円倶楽部は、「有名プロスポーツ選手から経営者まで年収1億円超えのクライアントを50名以上抱える富裕層専門のカリスマファイナンシャルプランナー」江上治さんの私塾です。
1億円倶楽部にはいくつかのセミナーがあるのですが、その中でもリアルメンタープロジェクトは最高峰です。12回のセミナー代は150万円。参加資格は年収 1000万円以上です。その上で、江上さんの審査に通る必要があるのです。当日は9名の方が参加されましたが、すでに数千万円以上稼いでいながら、さらなる成功を目指す志の高い人たちの集まりでした。江上さんの言葉は厳しく、普通の神経では"不快"と感じる方が多いと思います。しかし、参加者(私も含む)は逆に"快"と感じてしまう少し頭のおかしな集団でもあります(笑)。 ―何千万円も稼いでいる方々ならではの感覚かもしれませんね
そうだと思います。「こんなにムチャクチャなことを言ってくれる人はいない」という感覚ですね。ちなみに演題名は、『KOJIKIからの脱却』。確かに、参加者の方々は、それなりにビジネスを行っています。しかし、リアルメンターとの大きな違いは、"組織化できているか否か"につきます。どれだけ稼げていても、自分一人で稼いでいては、"KOJIKI"です。年収も大体2、3千万円が上限になるのではないでしょうか。
当日は、医学的な事も交えながら、会計、戦術・戦略、組織論、経営者としての心構え、さらには家族会議、遺言作成のすすめまでお話ししました。幸い、江上さんにも"最も実践と精神論のバランスがとれたメンター"と評していただきました。
ところで私は "西田塾"の塾生でもあります。江上治さんも西田文郎さんも、とてもよく似ています。西田塾は、経営者、後継者、経営幹部が経営者としての信念や器を磨くための特別な社長塾です。「成功してしまう脳の使い方」を伝授することで、塾生たちが潜在能力を発揮して、事業・人生・蓄財などあらゆる場面で成功しています。
一方、江上治さんの一億円クラブは『人生の価値は、収入だけでは決まらない。だが破格の成功には、さらに大きな成長という価値がついてくる。あなたの本気には、どのような社会への力が秘められているか。「私欲」から「分かち合う欲」へ!』という言葉を掲げ、これからの生涯を飛躍させるためのアドバイスを行っています。
このようにお二人とも、『分け与えるまでに貪欲に稼げ』、『ツキのない人間とは付き合うな』『本気でこの社会を良くしよう』 など、共通点があります。それでいて、二人ともこれだけの社会的な地位を築きながら、他人を喜ばすことにかけては、天下一品です。被り物で登場して皆を喜ばせることもあり、まさに、『他喜力』が旺盛です。だから皆が集まってくるのかなという気がしますね。
さらに2人には共通点があります。喫煙されていることです。私は、両者に禁煙を勧めていますが、私の医師としての力不足のため、禁煙に至っていません。二人は国家の宝ですから、今後も嫌がられても、しつこく禁煙を勧めていきたいと思います。
江上治さんのリアルメンタープロジェクトの後の懇親会では、数人の方からビジネス上の質問を受けました。私は、コンサルや講演の後などに同様の質問を受けるのですが、今回は答えることがとても楽でした。なにしろリアルメンタープロジェクトは、参加資格に年収1000万以上という条件があります。参加者は、自身のビジネスを持って、ある程度は稼げているのです。そのような方々には、"アンゾフの成長マトリックス"と"ランチェスター戦略"を組み合わせれば、適切なアドバイスができます。
"アンゾフの成長マトリックス"というのは、自分の商品やサービスを、市場と組み合わせて考えることです。これにはパターンが3つしかありません。「同じお客さんに同じものを売る」「同じお客さんに違うものを売る」「違うお客さんに違うものを売る」の3つです。現在の市場に別の製品・サービスを投入することが、もっとも成功率が高くなります。一方、市場も商品も変えてしまうと成功率が低くなるので、再検討をしてもらいます。
成長初期のビジネスでは、ランチェスターの"弱者の戦略"を遂行していることが多いものです。弱者の戦略とは「ニッチなお客さんにニッチな商品を売ること」。これで成功し、満足している経営者も多いのですが、さらなる発展のためには、弱者から強者への戦略変更が必要となります。私の経験から言っても、弱者の戦略を遂行するよりも、強者に転換する方が難しいのです。実際、これらのアドバイスをすると多くの方が納得してくださいました。より正確に言うと、相談者自身も気がついていることを指摘することで、背中を後押しする役割を担ったのです。
これが、起業もできていない人へのアドバイスですと、市場や製品・サービスから考える必要があります。その場合、成功率は低いですし、せっかく相談にのっても行動すら起こさない人も多いものです。その点、リアルメンタープロジェクトは、年収制限でハードルを上げてしまっている分、何かを実行するまでのスピードがものすごく早いですし、参加者同士で切磋琢磨するときも非常に質の高いものになります。多くの方が更なる成功を勝ち取ると思われます。私としてもそういう方々と関わるのは非常に心地良く、改めて、セミナー参加に年収制限を用いることの有効性に気づかせてもらいました。(了)