ライフドクター長谷川嘉哉の転ばぬ先の知恵(旧:介護事業の知的創造コンサルティング)

ビジネス、勉強、マネープラン、介護、ライフワークバランス……
認知症専門医であり、経営者でもある長谷川嘉哉が人生を10倍豊かにする知恵をお届けします。
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インタビュアー/ポッドキャストプロデューサー:早川洋平(キクタス) 制作協力/和金HAJIME

第65回「最高の投資!"読書"」

2014年9月16日 22:30

SMC税理士法人の講演会で取り上げた12冊の本をご紹介しています。


■これぞまさしく「ノーリスク・ハイリターン」
―今回はどんなお話をしていただけるのでしょうか?

前回、SMC税理士法人の社内勉強会で講演したとお話ししました。そこで私は12冊の本をスタッフのみなさんに紹介しています。私の読書量は年間100冊ほどで、その中から本当に経営に役立ったと実感したものを厳選しました。

①『自分の秘密』(北端康良著/経済界)
講演や人にお会いする機会があるたびにおすすめしている一冊です。なぜこれを会計事務所のスタッフにも推薦したかというと、彼らのお客さんである経営者にもいろいろなタイプがあるということを学んでほしいからです。

私たち経営者は「たくさんお金を儲けたい!」という単純な動機で働いているわけではありません。その背後にある考えや願望は実にさまざまです。

そんな経営者たちの本質を見極めるためには、彼らの「ルーツ」を探る必要があります。すると相手が何を求めているのか、どんな能力があるのかがわかってきます。ビジネスの適性も明らかになるでしょう。もちろん、まずは自分の「ルーツ」を探ってみてください。きっと新たな発見があるはずです。

私が『自分の秘密』をいろいろなところで紹介するものだから、ついに北端さんご本人からお礼の言葉と本をいただきました(笑)私もこの本のおかげで自分の本質を知ることができ、迷いが吹っ切れた読者の一人です。北端さんには本当に感謝しています。

②『イン・ザ・ブラック』(アレン・B・ボストロム 広瀬元義著/あさ出版)
イン・ザ・ブラックは「黒字」という意味です。この本はビジネスの機能であるMPA(マーケティング・プロダクション・アカウンティング)の理解に役立ちます。

さらに自社のサービス内容に固執するだけでなく、その「見せ方」やしっかりした経済的基盤を持つことの大切さもよくわかることでしょう。特に医療・介護業界の人間はプロダクションばかりを意識する傾向があります。この本を読んでマーケティングとアカウンティングも同じぐらい大事であることを理解してほしいと思います。

③『脱・ドンブリ経営』(和仁達也著/ダイヤモンド社)
「私は数字が得意です」と断言できる自信をつけてくれた本です。私が毎月会計士から月次報告書をもらい、粗利率、労働分配率、経営安全率を自分で入力できるのも和仁さんのおかげです。つねづね和仁さんにお会いしたいと思っていたのですが、最近近所にお住まいであることが判明しました。これは神様のお引き合わせとしか思えません(笑)

④『ストーリービジョンが経営を変える 』(酒井光雄著/日本経営合理化協会出版局)この本は「ストーリー」を重視した経営の大切さを説いています。例えばタクシーの運転手は酔っ払いにからまれるなど苦労が多いものですが、介護が必要なお客さんや通院の手助けをすることで非常に喜ばれる仕事でもあります。こんなエピソードをたくさん拾い集め、みんなで共有すれば社員のモチベーションが維持できます。

⑤『なぜ、金持ち会社は節税しないのか?』(近藤学著/九天社)
借金には三つの種類があり、それは「運転資金」「設備資金」「赤字補てん」だと近藤さんは指摘します。「設備資金」以外はすべて「運転資金」だと思っている経営者も多いようですが、それは間違いです。

「銀行が運転資金を貸してくれない」という経営者のぼやきもよく聞きます。しかしそれは「赤字補てん」を「運転資金」と称していることを銀行に見抜かれているから。ということは、この点を理解している経営者には銀行も態度を変えて融通してくれるということです。

⑥『オーナー社長の戦略的生命保険活用術』(亀甲美智博著/幻冬舎メディアコンサルティング)
この本を一読してすぐに理解できるなら、あなたの保険に対する知識は十分です。そうでなければしっかり勉強する必要があります。

⑦『平成三十年』(堺屋太一著/朝日新聞出版)
私が平成10年にこの本を手に取ったときはずいぶん先のことだと思っていましたが、そろそろ平成30年を議論してもいいころです。堺屋さんの予想がおそろしいほど的中しています。

⑧『ランチェスター戦略式1枚シートであなたの会社が儲かる!』(河辺よしろう著/すばる舎リンケージ)
私がビジネスを大きくできたのはランチェスター戦略を理解して実行したからです。河辺さんに直接お会いして勉強したこともあります。この本と同様、河辺さんの授業も素晴らしいものでした。

⑨『ランチェスター戦略』(福永雅文著/PHP研究所)
こちらもランチェスター戦略の本ですが、マンガをはさんでわかりやすく解説しています。

⑩『営業マンは断ることを覚えなさい』(石原明著/三笠書房)
むやみに営業するのではなく、見込み客を集め、さらに教育して自分のファンになってもらうことが大切だと説いています。私がこれを実践したところ、デイサービスが初日から黒字達成、赤字なしという結果が出ました。

⑪『その話し方では軽すぎます!』(矢野香著/すばる舎)
矢野さんは私のスピーチコンサルタントです。スピーチをするときは相手の「聴覚」や「視覚」に訴えることが大切だと教わりました。実際に矢野さんの講演を拝聴したことがあるのですが、聴衆をどんどん引き込んでいく様子は圧巻でした。

⑫『チャンス』(犬飼ターボ著/PHP研究所)
この本には「あなたの理想の1日を描いてください」という問いがあります。これに答えることで自分が何を目指しているのか、何のために働いているのかという本質に立ち返ることができます。

ちなみに私の「理想の1日」は次のようなものです。

・早朝に起床
・トレーニングをしたあとにクリニックで外来診療
・午後は執筆、講演、社員の教育など
・夕方は経営者としての仕事に集中
・その後帰宅して家族とともに夕食をとる

医師であり経営者であるという自分の立場を生かし、幅広い活躍をすること。そしてなによりも家族を大事にすること。この「理想の1日」には私の願望が詰め込まれています。

今の私は「理想の1日」をほぼ実現できていると自負していますが、それは早い段階で自分の願望を明確にしていたからです。ぜひみなさんも思い思いの「理想の1日」を描いてください。

以上、いずれの本もお金には換えられない素晴らしい知識を私に授けてくれました。まさに読書は最高の「投資」です。もしこの中で気に入った本があったらぜひ手に取ってほしいと思います。(了)