ライフドクター長谷川嘉哉の転ばぬ先の知恵(旧:介護事業の知的創造コンサルティング)

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インタビュアー/ポッドキャストプロデューサー:早川洋平(キクタス) 制作協力/和金HAJIME

第35回「"介護ショック"が日本に襲いかかる」

2014年2月18日 22:30

すでに高齢化が行き着いた地方より、今後「老い」が進むのは都市部です。


■都市部に要介護の高齢者が溢れかえる!?
―今回はどんなお話をしていただけるのでしょうか?

平成25年12月に東洋経済オンラインで配信された記事をご紹介したいと思います。

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「2025年問題」。いずれ来るこの事態が日本を揺るがそうとしている。団塊の世代といわれる1947~49年生まれ、今65歳前後の世代が約10年後、大挙して75歳を迎えるという一大事だ。

2012年における後期高齢者(75歳以上)は1511万人。これが25年には2179万人まで膨らむ。全人口に占める比率も18%と、5人に1人近くまで上昇する見通しという。
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従来は65歳以上を高齢者とすることが多かったのですが、今回の記事では75歳を区切りに数字を提示しているところが注目されます。私たち医療・介護従事者も65~75歳までの方と75歳以上の方ではかなりの差異を感じています。75歳以上を後期高齢者とすることに非難があるとはいえ、この区切りは的を射ているのではないでしょうか。

さて介護が必要な要介護(要支援1~要介護5)の認定者は、現在574万人です。前期高齢者(65~74歳)の認定率が4%なのに比べて、後期高齢者では29%に跳ね上がっています。75歳以上の人口が増えるということは、介護される側の人数が爆発的に拡大することでもあります。

―今後「老い」が進むのは都市部だという指摘もあるそうですが

その通りです。高齢化率が行き着いた地方と違い、都市ではこれから本番を迎えるからです。都道府県別で75歳以上の人口を見ると、東京都では2010年の123万人から25年には198万人に、大阪府は84万人から153万人に増加する見込みです。

私は東京のグループホーム等の施設数を調べたことがありますが、人口に比べてその数があまりに少ないことに驚いたものです。土地の価格が高い地域では施設系の介護ビジネスは成り立たないのでしょう。かたや地方ではグループホームの数が飽和状態になりつつあります。

―介護保険制度の見直しも必要になってくるのでは?

高齢化のスピードは当初の予想をはるかに超えていました。介護保険制度が始まった2000年度の総費用は3.6兆円でしたが、13年度には9.4兆円に増加しています。25年度には約20兆円まで達すると言われており、わずか25年で5.5倍という計算になります。

介護サービスの9割は介護保険、残りの1割は利用者負担で賄われています。介護保険の財源は税金と保険料が半々ですが、今後はより負担が増えるでしょう。40歳になると徴収される介護保険料も、00~02年度には1人当たり2911円でしたが12~14年度には4972円まで値上げされました。

さらに2015年4月から一定以上の所得がある高齢者を対象に利用者負担を1割から2割に引き上げ、要支援者への介護予防サービスは市区町村に移す方針が打ち出されています。とはいえこの程度で対応できるかは疑問です。

―このような状況を打開する方法はあるのでしょうか?

東洋経済オンラインの記事では、住み慣れた地域で最期まで過ごす「地域包括ケア」の住まいとしてサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を紹介しています。

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サ高住が登場したのは11年10月。待機者が列を成す特別養護老人ホーム(特養)や、高額な入居一時金のかかる介護付き有料老人ホームと違い、安さと自由が売り。一時金なし、介護は外注。1戸当たり最大100万円の補助金など国の政策誘導も奏効。今年10月までに13万戸を突破した。
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ここではサ高住が超高齢化時代の解決策のように書かれていますが、一時金が不要とはいえ地方でも月額20万円は必要。入居できる方は限定されてきます。しかも本当に重度の介護や医療的処置が必要になったとき、サ高住で対応することは困難です。残念ながらこれも終の住み家にはなり得ないと思います。

やはりできるだけ自宅での生活を維持し、軽い介護が必要になったら一時的に有料老人ホームやグループホームに入所するほうがいいでしょう。その際は特養や老健にも予約を入れておき、いよいよ重介護になってから入所するほうが経済的です。

地方で気の利いた医療・介護機関と付き合っておけばこのような対応も可能です。現在都市部にお住まいで、十分な資産および年金を含めた不労所得がない方は早めに地方へ移住することをお勧めします。(了)