ライフドクター長谷川嘉哉の転ばぬ先の知恵(旧:介護事業の知的創造コンサルティング)

ビジネス、勉強、マネープラン、介護、ライフワークバランス……
認知症専門医であり、経営者でもある長谷川嘉哉が人生を10倍豊かにする知恵をお届けします。
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インタビュアー/ポッドキャストプロデューサー:早川洋平(キクタス) 制作協力/和金HAJIME

第28回「本の紹介:自分の秘密を見つけよう!北端康良著『自分の秘密』」

2013年12月24日 22:30

自分でも驚くような秘密に気付く事が出来ます。読んで実行し、自分の源泉を見つけましょう。


■あなたを駆り立てる「源泉」は何ですか?
―今回はどんなお話をしていただけるのでしょうか?

経営者と話したりコンサルティングしたりしていると、「各人の根底にある価値観はこれほどまでに違うのか」と感じることが多々あります。どんなにお金を稼いでも飽き足らない人がいるかと思えば、あまり興味がない人もいる。独占欲の強い人がいる一方で、自分の持っているものは何でも分け与えようとする人がいる。人はどうしてこんなに違うのかと常々思っていたのですが、この疑問を解く素晴らしい本に出合いました。北端康良さんの著書『自分の秘密』(経済界)です。

―どんなことが書かれているのでしょうか?

北端さんは「才能の源泉には、切望感がある。人はこの切望感を満たすために生きている」と指摘し、そのうえで「自分の『才能の源泉』となった人生のルーツを探すべきだ」と述べています。

まずは常識にとらわれることなく、今までの人生で最もインパクトのあった「ある・ない」を見つける作業をする必要があるそうです。そこで私を例にとってお話ししたいと思います。

幼い頃の私を振り返ると、運動神経が鈍く、勉強してものみ込みが悪いたちでした。そんな経験から私には才能への渇望があることがわかりました。また私の家は貧しくはなかったのですが、銀行員の家系で徹底的に無駄を省くという家風でした。そのためもう少し余裕がほしいと思っていました。つまり私の源泉は「才能と余裕への渇望」だったのです。

さらに北端さんは「世の中は愛情・資産・才能などが『ある人』と『ない人』に分けられ、それを主観と客観で区別すると四つのカテゴリーができる」としています。具体的には以下の通りです。

①自分(=主観)は愛情・資産・才能などに恵まれていると自覚しており、他人(=客観)からもそう思われている人

主観・客観ともに「ある」のグループには盛田昭夫、宮沢賢治、坂本龍馬などが挙げられるそうです。彼らは自分が恵まれていることがわかっているので、人に与えようという意志が感じられます。育ちの良い2代目経営者にもこの傾向があります。

②他人(=客観)からは愛情・資産・才能などに恵まれていると思われているが、自分(=主観)では満たされないと感じている人

客観が「ある」で主観が「ない」のグループにはレオナルド・ダ・ビンチ、ゴッホ、ウォーレン・バフェットなどが該当するそうです。

③自分(=主観)は愛情・資産・才能などに恵まれていないと自覚しており、他人(=客観)からもそう思われている人

主観・客観ともに「ない」のグループに属する人物としてはスティーブ・ジョブズ、ジョン・レノン、ココ・シャネル、松下幸之助などが紹介されています。主観が「ない」の人は渇望という強いパワーを持っており、創業者に多く見られるタイプです。ちなみに私も主観としては「ない」ですから、特に主観・客観ともに「ある」の人には理解できない欲を持っていると思います。

④他人(=客観)からは愛情・資産・才能などに恵まれていないと思われているが、自分(=主観)ではそれがあると思っている人

主観が「ある」で客観は「ない」のグループに属する人はかなり珍しく、本田宗一郎ぐらいしか例になっていませんでした。

さて自分の「才能の源泉」を突き止めたら、次はこれまで自分がしてきたことを見つめて「能力の源泉」を探します。自分の人生における印象的な出来事や結果をピックアップし、それらに共通する抽象概念を見つけるのです。

例えばココ・シャネルの人生に共通する抽象概念は「女性解放」です。だから彼女がデザイナーになれなかったとしても、他の方法で女性解放を実現したでしょう。

私の場合は「不本意な環境と自分の能力から、努力して脱出すること」が共通する抽象概念です。向上心や努力する姿勢が見られない人を毛嫌いしてしまう理由がよくわかりました(笑)

―北端さんは「自分の才能と能力の源泉を理解したうえで行動すべき」とも指摘しているそうですね

自分と違う才能と能力の源泉を持つ人のまねをしても決してうまくいきません。私は「才能と余裕への渇望」が源泉ですから、「分け与える」ビジネスをしようとすると無理が出てきます。おそらく他人からの共感を得ることもできないでしょう。

実をいうと私は「人に分け与えること」に苦手意識があり、長い間悩んでいました。しかしこの本のおかげで

・向上心が高い人たちと切磋琢磨するほうが向いている
・それが周囲の人たちの幸せにもつながる

とわかってスッキリしました。生きることがすごく楽になったのです。これをたった1冊の本を通して教えてくれた北端さんには本当に感謝です。みなさんもぜひ本書を手に取って自分の源泉を見つけてみてください。(了)