ライフドクター長谷川嘉哉の転ばぬ先の知恵(旧:介護事業の知的創造コンサルティング)

ビジネス、勉強、マネープラン、介護、ライフワークバランス……
認知症専門医であり、経営者でもある長谷川嘉哉が人生を10倍豊かにする知恵をお届けします。
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インタビュアー/ポッドキャストプロデューサー:早川洋平(キクタス) 制作協力/和金HAJIME

第5回「何故スポーツ選手はビジネスで成功するのか?」

2013年7月 9日 22:30

スポーツで成功することは東大に入るより難しい。ビジネスもスポーツに比べれば簡単なのです。


■彼らは「ものごとを継続する力」がずば抜けている!
―今回はどんなお話をしていただけるのでしょうか?

前回ビジネスパートナーにはこれまで以上に学歴を重視するとお話ししましたが、私はその人のスポーツ歴も非常に大事だと思っています。

みなさんは「プロゴルファーになること」と「東大に入ること」はどちらが難しいと思いますか? 実はプロゴルファーになるほうが断然難しいのです。東大は毎年約3千人が入学します。単純に県の数で割っても60人は入学できる計算です。

ところがプロゴルファーだとそうはいきません。甲子園や国体出場も狭き門です。ときどき小さな子どもを持った親御さんが「本人が好きなスポーツに関わりながら生きてほしい」などと言いますが、これは東大に入るより難しいことを強いているのです(笑)

私は以前、ある人から「日本一や世界一を目指して壮絶な努力をするスポーツに比べると、ビジネスはずいぶん楽ですね」と言われたことがあります。確かに食べていくだけならビジネスで日本一になる必要はありません。

しかし一流スポーツ選手、中でもオリンピック選手は日本一どころか世界一を目指して死に物狂いで努力します。その結果体を壊すこともありますし、金メダルを逃そうものならすさまじい非難にさらされます。そう考えると妙に納得してしまいました。

ちなみに当グループの取締役はサッカーで国体に出場しました。彼の仕事に対する厳しさや取り組み方は他の社員に比べて群を抜いています。

さて、ここでコロンビア大学ビジネススクールのシーナ・アイエンガー教授の講義でも引用されたビル・ゲイツの言葉をご紹介しましょう。

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一つのことを1万時間やり続ければその道で一流になれるというが、それほど単純ではない。

実際には50時間費やしたところで9割の人が「好きになれない」「向いていない」といった理由で脱落する。さらに50時間費やすと9割が同じ理由で脱落する。また50時間費やすと9割が同じく脱落する。

あるものごとに1万時間費やした人とは、ただ1万時間費やした人ではない。常に自分で選び続け、さまざまな過程の中で「選ばれた人」なのだ。
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具体的に数字を使って説明しましょう。例えば1000人が同じ志を持ってスタートしたとします。するとわずか50時間で900人が脱落し、残った100人が続けることになります。

次の50時間、つまりスタートしてから100時間が経過すると90人が脱落。残りは10人になります。

さらに150時間が経過すると、9人が脱落し1人だけが残ります。志を持った1000人でさえ、150時間が経過した時点では1人しか残らないというわけです。

そう考えるとたゆまぬ向上心を持って受験戦争を乗り越えた人やスポーツで実績を残した人がビジネスで成功するのも当然です。彼らは何よりも難しい「継続すること」に長けているのですから。

―まさに「継続は力なり」ですね

私も開業時に訪問診療を事業の柱に据えようと考え、「1万件の訪問診療」という目標を掲げました。以来1年に3000件以上の訪問診療を行い、現在は2万件を突破しています。ちょうど1万件の実績を積んだころ、当グループ全体が連携してお客さまを見守っていく体制が機能し始めた気がします。

ものごとを継続するコツは自分のペースを守ることです。ときには他の人に追い抜かれることもあるかもしれませんが、気にせず続けましょう。そのうち先に行った人たちが脱落して、おのずと自分だけが残ることになるはずです。

そして以前もお話ししましたが、自分が苦手なことには手を出さないでください。あくまでも自分の特性に合ったものを吟味・選択したうえで継続することが前提です。この点に留意してみなさんも1万時間を突破するまで頑張ってほしいと思います。(了)