ライフドクター長谷川嘉哉の転ばぬ先の知恵(旧:介護事業の知的創造コンサルティング)

ビジネス、勉強、マネープラン、介護、ライフワークバランス……
認知症専門医であり、経営者でもある長谷川嘉哉が人生を10倍豊かにする知恵をお届けします。
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インタビュアー/ポッドキャストプロデューサー:早川洋平(キクタス) 制作協力/和金HAJIME

第127回「年収1500万円の貧乏ドクター・年収700万円のお金持ち看護師夫婦」

2013年5月21日 22:30

年収700万円程度の夫婦共稼ぎが、最もお金が残るケースと考えます。


■見ためは派手でも中身はすっからかん!?
―今回はどんなお話をしていただけるのでしょうか?

「年収1500万円の貧乏ドクター・年収700万円のお金持ち看護師夫婦」という題名でお話しします。伊藤邦生さんの『年収1000万円の貧乏人、年収300万円のお金持ち』(中経出版)という本の題名を少し直してみました。

みなさんは「年収1000万円の貧乏人なんているのか?」と思われるかもしれません。しかし医師には意外と多いのです。年収1000万円どころか、勤務医で1500万円程度の年収があっても貯金はゼロという人もいます。

―どうしてそうなってしまうのですか? 

若い頃から高収入を得ている医師は高級車や高級品の購入が自然となり、生活レベルが上がっているのです。しかも途中でそのレベルを落とすことはなかなか難しい。

その後、子どもが生まれると立派な住宅を借金して購入します。さらに子どもが小学校4年生頃になると、中学受験に向けて教育費が100万円単位でかかるようになります。すると年収1500万円でも貯金ができなくなるのです。

ところで、私はこの国に住むほとんどの人が「公務員」「建設会社」「銀行員」「保険会社」「学校・塾」のために働いているのではないかと思います。

まず、私たちは税金を納めることで「公務員」を養います。マイホームを建てれば建築費として「建設会社」を、借金の金利で「銀行員」を養います。さらに生命保険などに加入することで「保険会社」を、子どもの教育のために「学校・塾」を養っているのです。そんな調子ですから、明確な計画性がないと支払いは増えていく一方です。

前回もお話ししたように資本主義社会は企業が利益を上げるために、より多くのものを私たちに消費させようと努力しています。住宅、自動車、服飾品、宝飾品......一度購入しても「さらに良いもの」を次から次へと勧めてきます。若くして分不相応な収入を得た医師や歯科医師は、まんまとこの消費行動に乗せられているのです。

―収入が多いからといって、無計画なお金の使い方をしてはいけませんね

そこで前述の伊藤さんは「年収300万円のお金持ち」を提唱しているわけですが、現実的には「年収700万円程度の夫婦共稼ぎ」が一番いいと思います。例えば夫婦ともに看護師や公務員というケースです。

課税のしくみからも1人の年収が1400万円であるより、年収700万円の人が2人いるほうが税金は安く手取りも多くなります。そして生活も比較的堅実で質素になるでしょう。私の知人にも住宅を現金で購入して借金はなく、きちんと貯金している「堅実なお金持ち」がいます。こういう人たちこそ「幸せな小金持ち」であり、社会がどうなろうと安定しているのです。

■マスコミの裏を読むのが本当のお金持ち
―本当のお金持ちは意外と質素な生活を送っているとか

その通りです。マスコミが面白おかしく取り上げるような派手な生活をしている人もいますが、実際にはごくまれです。

たくさんのお金を稼いでいる人は、あまり公の場に出ません。なぜなら身の安全が脅かされるからです。その点テレビや雑誌などに自宅や家族を平気で公開している人たちを見ると、平和ボケしているとしか思えません。

お金持ちは投資・消費・浪費の三つのうち、投資には大胆にお金を使いますが、消費・浪費にはとても厳しいです。缶コーヒーやペットボトルはまず買いません。不思議なことに大してお金を稼いでいない人ほど、100円200円に無頓着なようです。

投資とは、買ったものが払った額以上の価値になるものです。例えば参加費150万円のセミナー、年間数百万円の顧問料、コンサルティング料など。一見高額なようでもそれ以上の効果や価値が得られれば安いものです。

ただしセミナーといってもよく証券会社が主催している「無料投資セミナー」などは論外です。これはカモを集めて洗脳しているだけ。アベノミクスに浮かれて株式投資が活発になっていますが、今から参加しても遅すぎます。

本当のお金持ちはリーマンショック後に安く株を購入しておき、不勉強な人たちがようやく投資を始めたときに利益確定で売るのです。そして近い将来アベノミクスがはじけ、多くの人々が大損した頃に再度投資に参加するでしょう。

つまりいかに世の中と「逆張り」ができるかです。それなのにどれほど多くの人がマスコミに踊らされていることか。これからますます激動の時代になることは明らかです。マスコミの情報に振り回されることなく、自分で判断する力が今まで以上に重要になってきます。(了)